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ご自宅のリフォームが完成されたお客様へのお祝い花を、リフォーム専門会社様よりご依頼いただきました。

ご予算と、納品場所および日時のみをお知らせくださり、デザインについては全てお任せとのこと。期日も迫っていました。

デザインのヒントとなる前情報が少ない、こんなときに頼りになるのは季節感。この夏に完成されたというお祝いの気持ちを込め、夏らしい色でお作りさせていただくことに致しました。

ご新居の、どの場所でも飾っていただけるよう、形は、360度お花のある、ラウンド型。全てプリザーブドフラワーで。

真上から見た写真です

ご指定いただいた場所にお持ちすると…、そこは夢のようでした。

東京の西側を中心に多くの店舗を構えるリフォーム専門のショールーム。このたび無事リフォームを終えられたという、お花をお受け取りになられるご予定のお客様は、プロの音楽家でもいらしたようで、ちょうどこれから、特別なショーが始まるとのことでした。

まさにコロナ禍ならでは!!

普段であれば、実現しえない、ごく限られた人数で、しっかりと広く間隔が取られていて。宣伝すれば沢山の人が集まってくるはずですが、こんな時期ならではのご配慮だったようです。どおりで私にも、ほとんど前情報はありませんでした。

昭和時代に一世を風靡され、紅白歌合戦にもお出になられ、今もミュージカルでご活躍中の方が歌い手でした。コロナでステージが全て中止となり、5か月ぶりの人前でのご披露だとのこと。

感激したのは、素晴らしい生の歌声と、キレのあるステップと、何でもこなすエレクトーンの技と、・・・そしてお衣装の色!!

実は、歌い手の方は、堂々と迫力があり、陽気で快活。低音の声で英語でも歌う、カッコよく潔い方。一瞬、あの方に差し上げるご予定だったのかな…、もっと明るくインパクトのあるお色にすべきだったかな…と後悔し、歌を聴きながら密かに動揺していました。

しかし、途中で、このたびリフォームを終えられたのは、エレクトーン奏者の方であることが判明しました。

夏を…と思いお作りしたお花の色と、偶然にも全く同じ、アクアブルーのような、スカイブルーのようなお洋服をお召しになっていました。そして、雰囲気も、歌い手の方よりも、控え目になさっている、女性らしい方でした。

良かった…。お似合いのお花をお作りできたかもしれない。

思いがけず、突然の生のショーに、コロナ疲れも吹っ飛ぶ爽快な気持ち。感染対策は引き続き重要ですが、それに加え、こんなときこそ、プロによるエンターテイメントの効力は圧巻だと思いました。そして、まさに偶然にも、このお花と同じ色のドレスだったことが、私一人、驚きと安堵感に満ちていました。

とびきり素敵な時間をありがとうございました。