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小さな事務所を設けてから、毎日通うのが新鮮で、日々の作業と諸々の準備をしていたら、あっという間に2か月以上経っていました。

この2か月、コロナ禍でも、早速お越しくださった方々やお祝いのお言葉をくださった方々もいらして、とても励まされました。お一人おひとりに心から感謝申し上げます。

思えば、事務所開設のお知らせの翌日にお越しくださったのは、9年前「百貨店へ商品を毎週納品しています」という肩書きと無料ツールでのブログしかなかった頃に、お花をご依頼くださった方でした。

その9年前のお花は、忘れもしない「青いお花」。同居なさっているお祖母様に贈りたい、というもの。青い花がお好き、という情報だけでしたが、お洒落な女性を想像できました。

恥ずかしくても、ここで話題のために写真を出せたらよいのですが、もうデータも、今のPCには入っていなくて…。

デザインの詳細は覚えていなかったのですが、「私の活動の初期の頃にご依頼くださった」という鮮明な記憶はありました。

9年前と、現在。確実に技術は上達していますが、新しい分野にて、もがいている姿勢は同じ。そんなときに変わらず応援してくださっていることに気づきました。

久しぶりの会話の中で、祖母の介護が…という言葉がありました。それで、急に思い出してしまいました。

「おかげ様で…」という気持ちを込めて、改めて、お祖母様への「青いお花」を使ったアレンジをお作りさせていただきました。

夏が近いので、プリザーブドフラワーの軽やかなブルーに、黄色を添えて。青い花をメインにしながらも、重くならないよう、気をつけてみました。

いつもはメールでのやりとりでしたが、初めてLINEのIDを交換しました。お花の出来上がりの写真をLINEでお送りした後になってから、先方様のIDのアイコン写真が、まさにその「9年前の青い花」だったことに気づきました。

懐かしい。タイムカプセルを開いたような気持ち。

それは、重厚なクラシカルな器に、しっかりと正面を見た大輪の濃紺の花、その近くにサイズが極端に小さい水色の花、プリザーブドのグリーンペッパーなども添えてあって、手が込んでいるアレンジメント…。技術や経験は未熟だったかもしれないけれど、ものすごく一生懸命に心を込めていることが、大輪の花の表情からも伝わりました。「恥ずかしいけれど、その日その日の全力を出している」ことは、9年後の私に伝わりました。

ここから10年、また新しいことにも挑戦していくつもりです。根底に、応援してくださる方々の支えがあることに改めて気づかされました。

直接御礼を言えていない方々もいますが、心より感謝しています。